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皮から革で
牛、馬、羊、ヤギの皮などが輸入され、豚皮のみが国産原皮となっている。原皮は、アメリカ、オーストラリア、ヨーロッパ、東南アジアなどから輸入される。成牛の皮が多く、厚くて大きい皮がハイド、うすくて小さく軽い皮をスキンと区別している。
日本の港へ到着後、いろいろな手続きをして倉庫へ持ち込まれます。その後、各工場へ運ばれます。くさらないように、ほとんどが塩付けされています。
原皮についている汚物を取りのぞきます。汚れた水は処理をして、きれいな水にしてから外へ流します。
★直径約3メートル、容積20立方メートル、原皮100枚がはいります。
作業がしやすいように1頭分の革を背筋に沿って半分に分けます。
フレッシング(裏うち)を使って皮の肉面に着いている肉やしぼうを取り除きます。
石炭に漬けて皮をふくらませ、毛を毛根からぬき取ります。毛をぬき取った(銀面)が皮の表面になります。これには、三日間かかります。
注文に応じて厚さをととのえるので、非常にむずかしい仕事です。
クロムなめし、タンニンなめしなどの方法で、皮にいろいろな耐久性を持たせます。
皮がくさらないようにして、弾力性、耐熱性をもたせます。
<皮から革へかわるところです>
水分を取り除くと同時に革を伸ばします。しめった革を回転するフェルトのロールでのばしながら水をしぼりだします
革製品の用途に応じて革を削って最終的な厚みにします。お客さんに応じて、2〜2.5oの厚さにするなど、十五年くらいの経験を必要とします。
革のやわらかさなどを調整しながら約一日かけて染色します。これまでの作業で脂肪がなくなり、革がパサパサしているので油を加えてやわらかさも取りもどします。
染色した革の水分を取り除くと同時に革をのばします。
革に傷をつけないようにしています。
網、金属板などに革を伸ばしながら張って乾燥します。約三、四日でかわきます。
真空乾燥では、真空状態にして、80〜100度で水分をとばします。
革を風通しの良い外でかわかします。天井などにつるして、かげ干しします。
せんぷうきで風を送っています。
革のしわを取るために、ひきのばす作業です。昔は、板の上にたくさんのくぎをうってのばしていたので、大変な作業だったそうです。1時間ねかせると約1.4倍になります。
製品を仕上げるのに不必要な革のえん回りを切り取ります。
手ぬりでは、オイルや塗料を革にぬりこみます。夏と冬でぬり方がちがうので、3〜5年以上の経験が必要です。
しわのないように空気でほこりを取り除いてから、スプレーを使って着色します。
フェルトやクロスをシリンダーにまき、回転させて革表面をみがいて、つやを出します。
をのばしたりつやをだす目的で、80〜120℃でアイロンをかけて、美しさを強調します。
また、革にいろいろなもようをつけるために型をおします。
計量器にかけて革の面積をはかります。国内向け(DS)と海外向け(SF) の2種類があります。
※1DS=10p×10p